
HONZOU CHRONICLE / EPISODE 03
第3話「本草という世界」
神農本草経を読み進めた蓮は、ひとつの言葉に引っかかった。
「本草」
草と書いてある。でも、そこに記されているのは植物だけではない。薬として利用されたもの、その名前、性質、産地、人との関わりまでが、長い時間をかけて記録されてきた。
蓮のメモ
「植物を調べるだけじゃない。人が植物をどう見て、どう記録してきたかを調べる学問なんだ。」
「植物を調べるだけじゃない。人が植物をどう見て、どう記録してきたかを調べる学問なんだ。」
一方リリィは、西の植物文化を調べながら、同じように「名前を残す」という行為に注目していた。
東と西。使われた植物は違っても、人間が植物を観察し、名前をつけ、記録し、次の世代へ渡してきたという点では重なっている。
「本草」は、植物と人間の記憶だった。
ふたりの旅は、少しずつ「薬草そのもの」から「薬草を記録した人々」へ向かっていく。
NEXT
※登場人物と会話は創作です。歴史・本草に関する説明は確認可能な資料をもとに構成しています。

コメント